今年で創建1300年を迎えた国府「多賀城」の歴史を数多くの国宝や重要文化財で振り返る展覧会が12日から宮城県多賀城市で始まります。11日は一足早く内覧会が開かれ貴重な展示品が公開されました。
多賀城市の東北歴史博物館で開催される特別展「多賀城1300年」では、東北各地の遺跡からの出土品など国宝20点、国の重要文化財300点以上を含むおよそ700点が展示されます。

奈良時代から平安時代にかけて「国府」が置かれた多賀城は、東北地方の政治や軍事、文化の中心として栄えました。そんな多賀城がどのような役割を果たし、繁栄したのかを辿る展示となっています。

玉置佑規キャスター:
「国宝・金装大刀(きんそうたち)は、平安時代初期のものということですが、今でも金の輝きがしっかり残っていて見ごたえがあります」

陸奥国に派遣された平安時代の征夷大将軍・坂上田村麻呂の遺品とされる国宝「金装大刀」は、東北では初めての展示です。金には細やかな細工が施され、当時の技術の高さも垣間見えます。
また、2022年から今年8月にかけ新たに国の重要文化財に指定された「多賀城跡出土品」の数々は重要文化財に指定後初めて揃っての展示となります。
東北歴史博物館 鈴木啓司学芸員:
「多賀城が創建されて1300年。多賀城がこの地になぜ作られ、どのように機能して、現代に至るまで我々とどう関わってきたのか。ぜひ見て感じていただきたい」

展示に加え、期間中には「多賀城跡探索ツアー」や講演会なども開かれる予定です。特別展「多賀城1300年」は多賀城市の東北歴史博物館で10月12日から12月15日まで開かれます。