千代さんの背中を押したのは、那覇市歴史博物館・学芸員の山城さん。

10・10空襲から80年となる節目に、この日を境に一変した那覇の街と住民の被害を知ってもらおうと、展示会を企画しました。その中心に据えているのが、体験者の証言です。

▽那覇市歴史博物館 山城みどり学芸員
「当時の警察の方は、(周りは)みんな演習と思っているけど、この方(証言記録を残した人)が “演習ではない、敵機だ” と言った」

証言資料を指さす 山城みどり学芸員

「戦争を目の当たりにした初めての出来事だったと思うんですね。そういう意味では、 “本当に戦争が本当に来るんだ” と市民が実感した日だと思いますし、恐怖とか不安とか驚きというのが、やっぱり証言からもみてとれますね」