(記者)
「何で死のうと思ったんですか?」


(自殺を企図した岡山市在住の男性)
「生きてても仕方ない。思ったことない?自分、死のうって」

■4人に1人が「本気で自殺をしたいと考えたことがある」


『今まで本気で自殺を考えたことがある』・・・24.0%(日本財団・2021年アンケート結果より)。国内の成人の、ほぼ4人に1人です。

街を行く人々は。


(記者)「今まで、死にたいと思ったことは?」

「ないです、周りに支えられてる」
「全くなかったかというと、そんなことはないですけど」
「死にたいとまでは思わないですけど、友達の友達が自殺したって」

「ある、借金がたまったときとか色々。追い込まれたときに『そうなる』と感じる」


(自殺を企図した男性)
「会社を怨んで何で何でと思いながら、東尋坊まで来た。働く場所がひどいと、行き場所がない」


(自殺を企図した女性)
「もう死ぬしかないという感じ。でも、どこかで誰かに助けてもらいたいというのもありました」

■「25分に1人が…」救える命はあったはず


昨年の自殺者数は、2万1007人。平均して「1日に58人」「25分に1人」が、国内のどこかで自ら命を絶っています。なぜ彼らは死を選ばなければならなかったのか。


(東尋坊「命の番人」茂幸雄さん)
「職場や家で、いろんな人が追い詰められてしまっている」


(茂幸雄さん)
「リュックの中に、遺書ですね・・・『お父さんお母さんごめんなさい』って」


毎年この国で、2万人以上がはまる「自殺」という落とし穴。自殺をなくすことはできないのか、そのためにいま何が求められているのか。


「生きる選択肢」を考えます。

■「2万1007人」という数字 1人でも減らしたい、という願いから

昨年1年間の自殺者数は2万1007人でした(警察庁調べ)。


2003年の3万4427人をピークに年々 “減少傾向”にありますが、果たしてこれは “喜ばしいこと” と言えるのか。この数字の中の一人一人それぞれが大切な命であり、家族がいて仲間がいて、それだけの悲しみがこの数字には籠められていると思います。

どうすれば自殺を減らせるのか、なくすことが出来るのか、死なずにすむのか。RSK山陽放送では、自殺未遂をしたという岡山市在住の男性へのインタビューをきっかけに、東尋坊での「生」と「死」...揺れ動く命の攻防を取材しました。その模様を、「生きる道を選んでほしい」という願いを込めてシリーズでお伝えします。

■悩みを抱えている方は


もし、いま悩んでいるという方がいたら「まもろうよこころ」と検索してみてください。厚生労働省が相談窓口をまとめたホームページがあります。一人で抱え込まずに一度、相談してみてほしいと思います。

(#2 に続く)