コロナ禍で裏アカ調査の需要が「爆発的に増えた」

 この会社が裏アカ調査のサービスを始めたきっかけは新型コロナウイルスのまん延だった。

 (企業調査センター 角田博事業部長)
 「WEBで面接すると『その方のことが対面の時よりよくわからなくなってしまった』というのが一番よく聞く話ですね。じゃあ他にわかる手段は何かないかって探していたら、SNSがあるんじゃないかということで。SNSを見てみたいという企業さんが爆発的に増えた」

 2020年9月にサービスを開始して以来、これまで100社以上から依頼があり、その多くが大手企業だ。
 必要性が高まる一方で、個人情報の提供を受けることやSNSから情報を収集することに問題はないのか。

 (企業調査センター 角田博事業部長)
 「個人情報に関しては全て管理は徹底していますし、取り扱いに関する同意も(企業が)候補者の方からいただいていますので、全く問題がないですね。誰もが見られる公知情報を私たちは収集して、収集や分析の仕方にノウハウがあるので、そこを皆さんに情報として提供しています」

企業側「面接の姿が真実の姿だと思って面接していない」

 一方で、企業は採用選考で面接や筆記試験などを実施しているのに、なぜこうした裏アカ調査サービスを利用するのか。来年4月に新卒社員10人の採用を予定している企業の担当者が匿名を条件に電話取材に応じた。

 (関東地方の小売業の採用担当者)
 「現金商売をしていますので、内部不正ですとか、過去にも従業員の不正があったので、利用しました。プライベートの生活、ギャンブルですとかそういったことをしているのか、あと交友関係を気にして見ていますね」

 社員が現金を直接扱う小売業のため不正のリスクを減らすのが目的だという。

 (関東地方の小売業の採用担当者)
 「(学生は)採用してほしいと思って来ていると思いますので、学生さんたちは自分を良く見せたいと思っていますので、その面接の姿が本当に真実の姿だと思って面接はしていない」