山形県山辺町ではきょう、普段、企業に勤める人たちが農作業をサポートする支援事業の実証実験が行われました。
企業で広がる副業やテレワークなどの多様な働き方が、農業の人出不足の課題解決につながるのではないかと期待されています。
これはNTT東日本やJR東日本、県や町が協力して行っているもので、作物の収穫時期などで人出不足が課題となっている農家を支援していく取り組みです。

きょうは山辺町の農家、相澤富一(あいざわ・とみかず)さんのりんご園に、NTT東日本とJR東日本の社員3人が訪れ、農作業を手伝いました。

行ったのはりんごが赤く色づくようにするために不要な葉を摘み取る「葉摘み(はつみ)」という作業です。

JR東日本 東北本部大泉祐人さん(33)「夢中でやっています。葉が生い茂っているところ、日光が当たっていないところを重点的にと」

大泉さんは普段、JR東日本の東北本部で地域活性化を進める仕事に携わっています。
今後、どんなサポートができるかを考えていきたいと、今回、初めての農作業に参加しました。
東日本東北本部 大泉祐人さん「地域の本当の現場に出向いて、地域の課題を知ることの一つのいいきっかけかなと思っています。JR東日本として、何か貢献できることを考えて、地方創生につながる活動になればいい」

NTT東日本 山形支店 和野柊人さん「皆さんが同じ課題を持っていることを認識して手を取り合って、どうやったら人手不足を解決していけるかを考えていくことが大事かなと思う」

農家の相澤さんは、高齢化などにより農作業を手伝う地域の人たちも減ってきていることから、こうした支援の輪が広がることに期待しています。
農家 相澤富一さん「やっぱり人手があるというのはそれだけで力なので、来てもらって大変ありがたい。皆さん悩みの種が人を集める手段なので積極的に発信をしていきたい」

県などでは一日単位で農業のアルバイトに応募できるスマートフォンアプリの活用に取り組んでいて、今回はその効果について確かめることも目的です。
副業やテレワークなどの多様な働き方が企業に広がる中、短期間のアルバイトなどを農家の労働力の確保につなげていきたいとしています。
