実験場所は鹿児島・与論島

 今回のプロジェクトの実験場所は鹿児島県の与論島です。与論島は年中海に潜ることができるダイバーに人気のスポットです。島周辺の海は通称『ヨロンブルー』と呼ばれ、いたる所にサンゴ礁がみられます。上田教授はサンゴが豊富にいて地元の理解も深い与論島に可能性を見出しています。
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 サンゴを取り付けるチタンには名前を刻みます。

 (祐くん)
 「(チタンに)自分が描いた模様が沈むとうれしいです」

 今回の鍵は、水槽ではなく自然の海でサンゴがチタンとくっつくかにかかっています。サンゴとチタンをしっかりと密着させて固定します。
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 漁港から船で約5分。サンプルを海底に沈めるために沖まで移動します。

 (関西大学・化学生命工学部 上田正人教授)
 「いよいよです。本当に長い時間がかかりましたけど、やっと設置できます」
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 上田教授が海に潜ると、祐くんも上田教授の後を追い、水深約5mを潜ります。サンプルは生きたサンゴと同じ環境になるようになるべく近い設置場所を探します。祐くんは撮影しやすいポイントを探ります。そして、45個のサンプルは30分かけて無事、海底に置くことができました。
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 (祐くん)
 「(Qどうだった?)サンゴを取り付けているところが面白くて、サンゴもめっちゃきれいで、(参加できて)よかったと思います」
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 (関西大学・化学生命工学部 上田正人教授)
 「(Q祐くんの活躍ぶりは?)ばっちりでした。自分のサンプルも撮影できたよね。本当にこれからだなと。今から観察していって、また改良していくところがないのかを見つけていきたいと思います」

 形成されるのに通常は数十年かかると言われているサンゴ礁。サンゴを増やす取り組みの答え合わせは、この先の世代にも引き継がれていきます。

 (2022年9月6日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『特集』より)