あるスーパーできょう始まった「円高還元セール」。そのきっかけを作った日銀の“金融政策決定会合”がきょうからまた始まりました。
記者
「あちらでも、そしてこちらでも、“円高還元”と書いて値下げをアピールしています」
この店ではきょうから、アメリカ産牛肉のカルビ100グラムが9%引きに。エクアドル産のエビも8%引きなど、輸入食材24品目を割引で販売します。
来店客
「最初は値上げしているので『高い高い』となったが、ありがたいです」
なぜ、割引が可能なのでしょうか?
西友 グロサリー部 山内文 部長
「生鮮食品の方が早く(為替の変動が)価格にすぐ反映されやすい。円高の時に調達交渉をして、そのメリットをお客様に少しでも還元したい」
7月上旬には1ドル=161円台をつけたドル円相場は、円安の修正も念頭においた日銀の利上げもあって、20円以上円高が進行。この歴史的円安の修正の影響が消費者にも届き始めたのです。
ただ、この利上げの際には大波乱が生じました。
一部で利上げが“サプライズ”と受け止められたこともあり、日経平均株価は“令和のブラックマンデー”と呼ばれる過去最大の下落、そして最大の上昇を記録。この動きに日銀内からは、「想定外だった」「市場との対話は正直、失敗した」など反省の声も聞かれました。
しかし、植田総裁は波乱後も“利上げ路線”を示唆してきました。
日本銀行 植田和男 総裁(先月23日)
「私どもの見通しに沿って経済・物価が推移していれば、それに沿って金融緩和度合いを調整していく」
こうしたなか始まった、日銀の金融政策決定会合。7月の利上げの影響を見極めるため、今回は「現状維持」の公算が大きいとみられています。
ただ、これに先立ち、アメリカのFRBが18日、0.5%の大幅な利下げを決定したことで、一時、2円近く円安が進み、日経平均は1000円以上値上がりしました。
この流れに、元日銀幹部は…
みずほリサーチ&テクノロジーズ エグゼクティブエコノミスト 門間一夫氏
「これから後のアメリカの経済がどうなるのか、これによって為替はだいぶ変わってくると思います。日銀の政策はかなり影響を受けると思います」
これから先、狙い通りに「利上げ」を続けられるのか。難しいかじ取りのなか、日銀には丁寧なメッセージの発信も求められそうです。
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