
男たちが霊の力に負けじと旗頭や槍を掲げ、気勢をあげながら龕を安置場所である龕屋(ガンヤー)へと運びます。
龕屋に着くと、鶏や豚の頭皮(チラガー)など、伝統的なご馳走や線香などが供えられ「次の辰年まで、静かに御鎮まりください」と祈り(ウガミ)が捧げられました。

▽94歳の参加者は
「たくさんの方々においでいただいて喜んでいます」
▽初参加の14歳
「12年に1度なので、そのため(継承)に向けてみんなでやっているのがとても良いと思いました。僕たちも他の小さい子たちも、知識を身に付けて次のお祭りを迎えたい」
この龕が、本来の役目である葬送に使われたのは1968年が最後。今では役目を終え、事実上“文化財”となりました。

祭祀を終えて安置された龕は、次の「龕ゴウ祭」が行われる12年後、2036年を静かに待ちます。(取材 竹内伊吹)