学生たちへのアドバイス

20代で起業した後藤氏と中西氏。2人が、これから就職していく学生たちへのアドバイスとして挙げたのは「行動力」の重要性だ。学生時代に起業した後藤氏はこう助言する。「やりたいことがあるなら、思った時にアクションする方が後悔しないと思います。もし起業したいなら“今”したらいいと思います」。中西氏の考え方も同様で、「考えすぎず、楽しんで生きることに尽きる」と述べた。ただし、楽しむには自己責任が伴うため、自分が主体的に行動し、結果に対して責任を持つことが不可欠だと強調。「楽しむためにどうするかを考えることで、すごく自由になれるのかなと思います」

スタートアップ企業に限らず、これからの社会で求められるのは、変化に強く、責任を持ちながら自律的に動ける人材だ。後藤社長と中西社長の対談から浮かんできたのは、逆境に立ち向かい、自分の力で道を切り拓いた先に成功があるというメッセージ。他人に頼るのではなく、自ら進んで課題を解決する姿勢が求められる。

そして、両社長が共通して伝えていた「考えすぎずに楽しんで行動することの大切さ」。ピュアな気持ちで今やりたいことに挑戦し、それを楽しむ姿勢を持つことで、よりよい結果につながっていくに違いない。

◆株式会社リトプラ 代表取締役 後藤貴史
1985年静岡県生まれ。日本大学芸術学部在学中の2007年に株式会社ポケラボを創業。ゲーム事業を中心に事業拡大し、2012年グリー株式会社と戦略的業務提携、グリーグループとなる。2016年ポケラボ/グリーを退職後、株式会社リトプラを創業。2018年に屋内型テーマパーク「リトルプラネット」の常設第一号店をオープン。以来、リトルプラネットのほか「TOYLO PARK powered by リトルプラネット」「Muchu Planet」など複数ブランドを国内/海外に展開。XRやAIテクノロジーとゲーミフィケーションを融合した独自のアトラクション・コンテンツ開発からパーク運営までを行う。

◆株式会社TENTIAL 代表取締役CEO 中西裕太郎
1994年、埼玉県出身。株式会社インフラトップ(現・DMM Group)の創業メンバー・事業責任者、株式会社リクルートキャリア(現・リクルート)で新規サービスの商品企画・事業開発と経験を積み、2018年にウェルネス関連事業の株式会社TENTIALを創業。2023年8月、ビジネス誌『Forbes JAPAN』が、世界を変革する未来のイノベーターの発掘を目的に30歳未満の人物を選出する「Forbes JAPAN 30 UNDER 30」の一人に選ばれた。