パキスタンで大洪水が発生し、深刻な被害が起きています。死者は1200人を超え、国土の3分の1が水没、政府は非常事態を宣言しています。一体なぜこんな事態が発生しているのか。そこには「地球温暖化」という根深い要因がありました。
■国土の3分の1が水没…
山内あゆキャスター:
衛星写真を見ると、大変な被害が出ていることがわかります。
パキスタンは、国土の3分の1が水没しているとも言われています。衛星写真では、洪水前に白くみえていた町や畑などが洪水後、土砂などの影響でしょうか。緑だった部分などはほとんど無くなっています。大きな山があったので、そこから土砂が流れたのかもしれません。

9月1日、国家災害管理局によると現在、亡くなった方は1208人。被災している人は約3300万人に上っています。この洪水の原因は、6月以降各地で起こっているモンスーンによる大雨などです。
パキスタンのレーマン気候変動担当大臣は「モンスーンは毎年来るが、こんな“怪物”は見たことない」と述べています。
もう少しパキスタンについて詳しく見ていきます。実は、日本とも深い関係があることがわかりました。
■そもそもパキスタンとは
パキスタンはインドの西側にあり、北東側には8000m級のヒマラヤ山脈があります。インダス文明で有名なインダス川が流れているのもパキスタンです。

人口は日本の約1.7倍、2億2090万人が住んでいます。面積は日本の約2.1倍の79.6万km2です。
亜熱帯気候で6月から9月は雨季にあたるので、この時期はモンスーンがやってきて雨が降ります。
イスラム教徒の方が多いので、豚肉は食べず、牛や羊、鶏肉などがメイン。カレーを多く食べるようです。
また、サッカーボールの生産量が世界一という意外な面もあります。かつてイギリスに統治されていたので、サッカーは人気のスポーツのようです。

そして、伝統的な親日国としても知られています。
パキスタンの産業で有名なのは綿花です。生産量は世界の5位。戦後、多くの国が日本へ輸出を制限した時期がありました。このときにパキスタンはいち早く日本への輸出を解禁しました。特に輸出が多かったのが綿花です。それによって日本は繊維産業が成長するようになり、高度経済成長の起爆剤にもなりました。実はここにパキスタンが関わっていたのです。















