「戦争を体験した人たちの方が意外とアメリカが大好きなんですよね(笑)」

ー9月8日から始まる吉備路文学館(岡山市北区)の特別展では、父・川瀧喜正さんの原画も展示されますね。

(小手鞠るいさん)
「父の漫画やイラストの原画も多数、展示されていますので、『つい昨日のできごと』をぜひ読んでいただいて、お出かけいただけたら、本も展示会も、さらに立体的に楽しんでいただけると思います」

「もちろんその逆で、展示をご覧になったあとで『つい昨日のできごと』を読んでいただけても、うれしいです」

「『つい昨日のできごと』も展示会も、中心になっているのは昭和時代です。戦争、敗戦、復興・・・・と、激動の時代だった昭和をそのまま生きて来た父の体験を、本書で、ぞんぶんに味わっていただけたら嬉しいです」

「戦争を体験した人の『反戦思想』『親米思想』などもよくわかると思います。戦争を体験した人たちの方が意外と、アメリカが大好きなんですよね(笑)それは当時の日本軍のひどさを体で体験しているからでしょう」

「今の若者たちには、そういう意識が欠けていると思います。(誰がどこで、どんな戦争をしていて、その結果、被爆・敗戦があったのか?)」

「本作の作者はわたしになっていますが、これは父と娘の共著だと思っています。また『お母ちゃんの鬼退治』『川滝少年のスケッチブック』『つい昨日のできごと』は岡山3部作と位置付けていますが、現在、第4作も企画中です。乞うご期待!」

小手鞠さんの創作ノートや父・川瀧喜正さんのスケッチなどが展示される特別展「小手鞠るい-本の世界-」は、9月8日から11月17日まで、岡山市北区南方の吉備路文学館で開かれます。