気候変動で最大風速7.5%増か 台風10号英研究チーム

藤森祥平キャスター:
イギリスのインペリアル・カレッジ・ロンドンの分析が発表されました。

今回の台風10号について、気候変動によって最大風速が7.5%も増した可能性があるということです。

この分析はコンピューターシミュレーションを使って、人為的な気候変動の影響がないと仮定した地球での台風の強度と比較したものだそうです。

また、今回の台風10号クラスの台風の発生頻度は、気候変動がなかった地球での場合は10年間で4.5回ですが、気候変動の影響があると5.7回に増えるという可能性を指摘しています。

研究チームによると、「温暖化が続けば、さらに大きな被害をもたらす」ということです。

小川彩佳キャスター:
実際に気候変動の影響をじかに感じるような出来事が一気に増えてきた感覚はありますか?

ドイツ公共放送東京支局プロデューサー マライ・メントラインさん:
あります。今回は例えば屋久島の弥生杉。あんなに素敵な自然遺産が被害に遭うのは私はすごく悲しいです。

でも、日本だけではなく、母国のドイツでも災害が増えています。例えば、2021年に歴史的な洪水があって、それを機に不安が広がり始めました。その後、選挙がありましたが、選挙にも影響が出ました。

ドイツには昔、経済エネルギー省がありましたが、編成して、今は経済気候保護省になっています。なので、何か経済的なことをやろうとすると、必ず1回は気候のことも考えないといけないという新しいルールになっているので、最初の一歩かなという感じです。

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<プロフィール>

マライ・メントラインさん
ドイツ出身 2008年から日本在住
ドイツ公共放送東京支局 プロデューサー