今年の夏は去年と並んで「観測史上最も暑かった」ことがわかりました。このまま日本の気温が上がり続ければどうなるのでしょうか?
“史上最も暑い夏”将来どこまで? 猛暑日の日数増加で複合災害も
2024年も9月。暦の上では秋ですが、台風が過ぎた2日は全国17地点で猛暑日に。各地で厳しい暑さとなりました。
そんな中、気象庁から発表が…

気象庁 気候情報課 吉松和義 課長
「6月~8月の夏平均も昨年と並び、歴代1位の高温となっております」

2024年の夏は福岡県の太宰府で40日連続で猛暑日に。7月には栃木県の佐野で41.0℃を観測するなど、危険な暑さが続出し、2024年6月から8月までの平均気温は平年と比較してプラス1.76℃と、2023年に並び、観測史上最も暑い夏となりました。
日本は将来、どこまで暑くなってしまうのでしょうか?
IPCC=気候変動に関する政府間パネルの研究にも参加する専門家に最悪のシナリオを聞いてみると…

東京大学 小坂優 准教授
「(今世紀末の)年平均気温は20世紀末と比べて+4.5℃ということが予想されています」
これまでの研究で、地球温暖化に拍車がかかれば、今世紀末には4.5℃の上昇が予測されているといいます。
その4℃を超える上昇とはどれほどなのか。
東京大学 小坂優 准教授
「(Q.4℃上がったら)ものすごく暑いですね。たとえば7月の気温があれだけ暑くて、(月の)平均気温は(平年より)2℃高いぐらい。4℃上がるというのは、ものすごいことですね」

仮に、日本の気温が約4.5℃上昇した場合、20世紀末よりも猛暑日は約19日も増えるといいます。
2024年、東京都心で猛暑日を観測したのは19日。将来、この日数がさらに増加することが見込まれます。
東京大学 小坂優 准教授
「極端な暑さの確率が上がってくると、他の自然災害と一緒に起こる確率がすごく高くなる。極端に強い台風が来たすぐ後に熱波が来るとか」

地震や台風で停電や断水が起きているところに猛暑が襲えば、熱中症など暑さの災害で被害が拡大することが予想されます。