「まるで無関係であるかのようなそぶり 裁判するしかなかった」
労災にあたる公務上災害が認められたあと、遺族は2022年、春日市と福岡県に謝罪や調査、指導担当教諭らの懲戒処分などを求める内容証明郵便を送付したが、納得のいく回答を得られず、今年6月に提訴した。

男性の遺族の代理人 光永享央 弁護士
「春日市は、責任の有無すら回答していない。福岡県は一切、回答なし。まるで無関係であるかのようなそぶりだ。誠実な対応ではない。だから裁判をするしかなかった。」
男性の母が意見陳述 「息子が子供の頃から憧れていた職業だった」
8月27日に福岡地裁で行われた初弁論。男性の母親が証言台に立った。
母親の意見陳述:
「息子が子どもの頃から憧れていた職業が小学校の先生でした。
元々人見知りの性格で人前に出るのが苦手で、
勉強もそこまで得意ではありませ んでした。
そんな子が小学校の先生になると言い出したときは驚きましたが、
目標ができて良かったと思っていました」
高校生の時には自身のアルバイト代でピアノ教室に通っていた息子の姿を見て、母親は「何が何でも先生になる」という息子の強い気持ちを感じていた。
母親の意見陳述:
「教員試験に合格した時は、子どものように喜んで
満面の笑顔で嬉しそうにしていたその顔を生涯忘れることはありません。
やっと夢がかなってこれからどんな先生になっていくのか、
大人としてどのように成長いくのか見るのを楽しみにしていました。」