5年前、当時24歳の男性教員が自ら命を絶った。
あこがれていた教員になってわずか半年。
遺書には「このままでは大好きな子どもたちに迷惑をかけてしまう」などと
子供たちへの思いが綴られ、「謝罪」「罪滅ぼし」という言葉が並んでいた。

男性を追い込んだものは何だったのか。

男性の遺族は、長時間労働と学校現場でのパワハラが原因だとして、自治体などに損害賠償を求めている。

遺族が県や市に約9000万円の損害賠償を請求

福岡県春日市の公立小学校に勤めていた教諭の男性(当時24)が自殺したのは、2019年9月。
男性の遺族は、今年6月、男性が死亡したのは、長時間労働やパワハラが原因だとして、春日市と福岡県に約9000万円の損害賠償を求め、福岡地裁に提訴した。

教師になって半年後に自殺

訴状などによると、男性(当時24)は福岡県内の大学を卒業し、2019年4月から福岡県春日市の小学校で教員生活をスタートさせ3年生の担任を受け持つことになった。

定時は午前8時15分から午後16時45分だが、毎日の帰宅時間は早くても午後9時、遅いときは午後11時から翌日の午前0時だった。
帰宅後、自宅で持ち帰った仕事をすることもあった。

また、男性は担当指導教諭からのパワハラとも取れる厳しい指導に悩んでいた。

教員になって半年後、男性は学校内で自殺した。