自民党は30日、派閥の裏金事件を受け、党幹部が全国各地を回り地方の声を聞いた「政治刷新車座対話」の総括を公表しました。総括では自民党の改革姿勢を疑問視する言葉が相次ぎました。

派閥の裏金事件を受け、自民党は今年3月から「政治刷新車座対話」をはじめ、8月24日に岸田総理が福島県を訪問したことで全国を一巡しました。

車座対話の参加者[4月・熊本]
「自民党派閥が招いた政治不信につきまして、私を含め、多くの国民の怒りは沸点に達している」

地方からは党幹部に対し、公然と不満の声があがりましたが、自民党は30日、こうした地方の声をまとめた総括を公表しました。

総括文書
「政治倫理審査会での弁明で政治不信に拍車をかけた。責任も取らず見苦しい」
「処分が甘すぎる」
「民間なら不祥事への関与を問わずトップが責任を取るが、それがない。総裁を含め、執行部総入れ替えくらいの刷新感を出してほしい」

9月に行われる総裁選では「ポスト岸田」候補が裏金事件に対し、どのようなけじめをつけるかが1つの焦点となりますが、ある陣営の幹部は…

「ポスト岸田」陣営幹部
「総裁選の結果は党内の力学で決まる。政治改革に踏み込むのはコスパが悪すぎる」

国民の政治不信を高めるきっかけを作った自民党としては、改革への本気度が問われる総裁選となります。