記録的な猛暑となった今年の夏。
頭痛やだるさ、食欲不振など、体に不調を感じている人も多いのでは…
放っておくと、高血圧や糖尿病、自律神経失調症などを引き起こす可能性も。
きっかけとなる“猛暑疲れ”について、東京疲労・睡眠クリニックの梶本修身院長に教わります。

自律神経が疲弊…“猛暑疲れ”

"猛暑疲れ”とはどのようなものなのでしょうか。

東京疲労・睡眠クリニック 梶本修身院長:
人は常に深部体温・脳の温度を一定に保つ必要があります。
しかしこの酷暑、あるいは暑さだけではなく内と外の寒暖差によって、一定に保つことが非常に難しくなってくるんです。
体温調節を担っている自律神経が、毎日毎日いろいろな命令を出さなきゃいけない。それによって疲れてしまう。
例えば、自宅から駅まで春先だったら心地よく歩ける距離も、今の時期歩くとかなり疲れます。体の中から汗をかいたり、はあはあと熱い呼吸を出すことによって、どんどん熱を冷まそうとしているわけですね。その行為自体も疲れますし、命令を出している自律神経も疲れてしまうということが起きているわけですね。
それがどんどん溜まっていく状態がまさに夏バテであり、“猛暑疲れ”になるわけですね。

“猛暑疲れ” 放っておくと・・・

放っておくと「自律神経失調症」に繋がってしまう“猛暑疲れ”。
それ以外にもリスクがあります。

ホルモンを分泌する内分泌・免疫機能の低下から
「高血圧」「糖尿病」

睡眠障害から
「記憶力・集中力の低下」「認知症リスク」

食欲の乱れから
「肥満リスク」

神経細胞がさび付き
「老化」

梶本修身院長:
自律神経機能が落ちると自律神経失調症のような症状を呈する。
放置しておくと、生活習慣病リスクが高くなって、高血圧・糖尿病もリスクが高くなりますし、睡眠も実は自律神経が制御をしているので、機能が落ちることによって記憶力が下がったり認知症リスクも上がったり、あるいは子どもにおいては成長ホルモンの分泌が悪くなる。
また肥満になりやすくなったり、あるいは老化しやすくなったりといったことまで起きてしまいます。