非常に強い勢力で県内に接近・上陸した台風10号。各地に爪痕を残しました。
県内ではこれまでに1人が行方不明、25人がけがをしたことがわかりました。

鹿児島市七ツ島2丁目では、昨夜、係留していた押船=台船などを押す船が沈没し、乗っていた福岡県の64歳の男性船長が行方不明になりました。
当初、台風接近のため鹿児島海上保安部が捜索できませんでしたが、29日になって、現場近くで身元不明の遺体を発見しました。
海保では、遺体は男性船長とみて、身元の確認を進めています。
一方、さつま町では台風に備え屋根に上っていた84歳の男性が転落し、頭などに大けがをしました。
また、奄美市と南さつま市では60代男性と90代女性が風にあおられて転倒し足の骨を折る大けがをしました。
これまでに台風でけがをした人はあわせて25人にのぼっています。

そのほか、枕崎市では、工場の壁が崩れ落ちたり、屋根瓦が飛ばされたりしたほか、奄美大島の龍郷町だけでも家屋損壊の被害が24棟、確認されました。

(枕崎市の住民は)「全然違いました。命さえあればいいと思った」
MBC調べでは、県全体で台風による住宅の被害はあわせて47棟確認されていますが、被害の全容が分かるのにはまだ時間がかかりそうです。