コロナ禍で迎えた3度目の夏。3年ぶりに様々なイベントが再開された一方で、愛媛県内はこれまでにない感染の波にさらされています。“行動制限のない”夏休み、その光と影を振り返ります。
■“行動制限のない”夏休み 3年ぶりのイベント続々

県をまたぐ移動自粛の呼びかけもなく始まった今年の夏休み。
(8月11日 松山空港)
「しばらく帰って来ていなかったので久しぶりの再会です」
「3年ぶりに親戚に会う。いっぱい話したい」
お盆の空港は、久しぶりの再会を喜ぶ家族連れで溢れかえりました。

県内の観光地も活気を取り戻し、道後の土産物店も大盛況です。
道後商店街振興組合 石田匡暁 理事長
「7月と8月は、2018年・2019年と比較してもそこを上回る勢いの売り上げになっています」
道後温泉旅館協同組合によりますと、8月の予約数はコロナ禍前の水準に回復しています。
3年ぶりの開催となった松山野球拳踊り
3年ぶりに夏の恒例イベントも再開しました。宇和島市では牛鬼が豪快に舞い、松山市では踊り手たちが演舞を披露。ただ、参加人数は前回から8割減ったほか練り歩きもなく、例年通りの開催とはなりませんでした。

多くの人が待ちわびていた松山市の三津浜花火大会では混雑を避けるため会場内の全てが有料観覧席に。“我慢の夏”が続いていただけに、大輪の花火は多くの人の心を癒しました。

また、プロ野球オールスターゲーム開催地の愛媛では、県庁にセ・パ両リーグのマスコットキャラクターが集結し、松山の中心部をパレード。沿道は多くのギャラリーで賑わいました。

そして、例年より期間を短縮する形で3年ぶりの実施が決まった松山の夏の風物詩・土曜夜市。
その開催期間中のことでした。
7月20日 中村時広知事 会見
「開催するのであればこれまで以上の緊張感を持って対策の実施・徹底、それができない場合は縮小・中止を判断していただきたい」
中村知事は各イベントの主催者に対し、対策の“総点検”を要請したのです。
松山銀天街商店街振興組合 加戸慎太郎 理事長
「来場者にはルールの徹底と我々の考え方を理解していただきたいというふうに思っています。守る気がないなら絶対に来ないで下さい」

主催者は、当初からルールとして定めていた食べ歩きの禁止など、感染対策の徹底をさらに強く呼びかけ、予定通りの日程で開催しました。