台風10号は非常に強い勢力に発達し、奄美大島などが暴風域に入りました。
一方、台風から離れた東海地方でも記録的な大雨となりました。日本全国、どこでも雨が降る状態となっており、雨に警戒が必要になっています。

台風から離れた場所でも“ちぎれ雨雲”に警戒を

ホラン千秋キャスター:
晴れているところもあれば、もう大雨のところもあって、変わりやすい天気のようですね。

広瀬駿 気象予報士:
晴れていても、急に雨雲が発達して大雨になる危険があります。相対的に台風に近い九州南部や奄美地方で線状降水帯が発生する危険性もありますが、離れているからといって油断できない状況です。

南の海上に台風があるときでも、東海地方や関東で大雨となるような危険性があります。

井上貴博キャスター:
東海地方で、実際に線状降水帯予測情報が出されました。

そして、台風10号については「日本のどこにいても大雨警戒!?」とのことですが…。

広瀬駿 気象予報士:
前線と、台風周辺の雲と、台風本体の雲で、日本列島のあちらこちらで雨が降りやすい状況になっています。

井上キャスター:
その中心に日本列島があるという位置関係ですが、台風本体でいうと、少し離れた「アウターバンド」というものが出てくるようですね。

広瀬駿 気象予報士:
アウターバンドとは、本体の外側にできる雨雲のことをいいます。

実は26日、台風10号は一時的に風邪をひいたような状況になりました。上空の寒気でできた低気圧に取り込まれる形で、一瞬、乾燥した空気が入ったのです。

それで形が変わり、「アウターバンド」と呼ばれる外側の雲が剥がれるようになって北上し、東海地方で雨が強まったというわけです。

井上キャスター:
また、台風10号はコンパクトで、雲を引きつける力が弱いともいえるようですが…。

広瀬駿 気象予報士:
どんどん性格が変わっていて、今どんどんコンパクトになっています。台風本体の雲も400キロぐらいということで、比較的そんなに大きくありません。東西の高気圧のパワーが強いときはコンパクトになりやすいです。

フィギュアスケーターをイメージしてもらいたいのですが、立って、アップライトスピンで脇を締めて回っているとしましょう。手を広げているときよりも、ぎゅっと脇を締めている分、渦が強まって非常に強い勢力まで発達しているという状況になっています。

井上キャスター:
それだけぐっと小さくなり、コンパクトになって回っているということですね。

広瀬駿 気象予報士:
そしてアウターバンドで台風の外側の雲がちぎれた分、台風のかけらみたいなものがやってきて、愛知県や静岡県は26日の夜から大雨になっています。

今、神奈川県でも土砂災害の危険性が高まっていて、大雨になっている地域もあります。

ホランキャスター:
刻々と状況が変わっていますので、予定を立てるのも大変ですよね。

元競泳日本代表 松田丈志さん:
夏休み最後の週ですし、イベントを予定している方も多いと思います。私自身、9月1日に新潟県の佐渡でトライアスロンに出るのですが、大会があるのか、そもそもちゃんと移動できるのか気になっています。