“スポーツハラスメント/スポハラ”とは…

“スポーツハラスメント”
思い浮かぶのは…例えばサッカーやラグビー、野球などのチームで、監督やコーチなど指導者が選手に対して、殴る・蹴るといった暴力を振るったり、「バカ野郎」「死んじまえ!」みたいな暴言を吐くことだと思います。

それだけではなく、無視するとか依怙贔屓をするとか、試合で出場させないなどの行為も、“スポーツハラスメント/スポハラ”の範疇です。

また、加害する側は指導者とは限らず、チームメイトや先輩だったり、更には親など保護者の場合もあります。

スポハラが大きな問題となったのは、2012年12月に、大阪市立桜宮高校で2年のバスケットボール部主将の男子生徒が、顧問の体罰を苦にして自殺した事件がきっかけでした。

翌2013年には日本スポーツ界は「スポーツ界における暴力行為根絶宣言」を採択しました。

しかし、今年3月に発足した「スポーツハラスメントZERO協会」代表を務める、法学者の谷口真由美(たにぐち まゆみ)さんは未だに問題が解決していないと、指摘します。

谷口さんは2019年から21年までは、日本ラグビーフットボール協会の理事を務めたこともあります。

「スポーツハラスメントZERO協会」代表を務める、法学者の谷口真由美(たにぐち まゆみ)さん

一般社団法人スポーツハラスメントZERO協会 代表 谷口真由美さん
「10年以上、スポーツハラスメントをなくしましょうという啓発活動をしてきたんですけど、功を奏したのかと言われると、少し疑問があって、やはり件数が増えている側面もあるんですね。それは可視化された部分もあるんですけども、それにしてもなくならないということは非常に問題だなというふうに思って、これは啓発だけだとどうもこうもならないと思い、特に大人の方がですね、勉強し直す機会ということで、“検定制度”とかを作って、アップデートしていった方が良いんじゃないかということで、スポーツハラスメントZERO協会を立ち上げました」