永遠の死ではなくて一時的な死であるリセットするんだという死生観

精神科医・高宮 眞樹医師は子どもの自殺について次のように話します。

(高宮病院・高宮 眞樹医師)
「親御さんとか先生は子どもは自殺しないって思ってらっしゃる方が多いと思うんですよね。子どもは病気で死ぬよりも交通事故とか溺れて死ぬよりも自殺で死ぬ方が多いんですよ、というのはわかってもらわないといけないんですよね」                      

さらに高宮医師は大人と子どもでは「死に対する考え方」が違うことを知ってほしいとしています。

(高宮病院・高宮 眞樹医師)
「子どもは生きてる世界が狭い、小学校4年生ぐらいまでだと家庭が全て、高校一年生までは学校がすべてなのでそこで行き詰ると世の中が終わりになってしまう。小中学生では死というものが永遠の死ではなくて一時的な死であるリセットするんだという死生観というか考え方が違う。高校生になってくると死は永続的なものであるとわかってくる」 

 内閣府が独自に集計した18歳以下の日別の自殺者数では突出して多いのが9月1日で夏休み明けの時期となっています。

(高宮病院・高宮 眞樹医師)
「いじめだけではなくて学業の問題を持った子もいるでしょうし、目の前に学校が始まってしまうっていうので逃げてしまう。その手段として自殺を一時的なリセットとして考えてしまう」

息子を自殺で失った女性は自分は一人ではないことを忘れないでほしいと強く訴えます。

(遺族の女性)
「とにかく死ぬっていうことを一人で決めて選ぶのだけはせっかくの命を(絶つ)そんな人がいなくなってほしいのでそういう選択だけはしてほしくないなと思います。いなくていい人なんて誰もいないと思う、そして大切じゃない命なんて一つもないと思いますので大事な大事な命なので自分を大事にしてほしいなと思います」

こちらは年代別の死因です。10代から20代では事故や病気よりも自殺が最も多くなっています。

高宮医師が言っていたように子どもは些細な事で自殺を考えてしまうのかも
しれませんね。

夏休みの宿題が減っているということですが宿題の提出が夏休み明けの子どもたちのプレッシャーの一つにもなるので減らしていると話す学校もありました。

髙宮医師は子どもたちの向き合い方について
・「うるさがられない程度に」声かけして見守る
「学校に行かなくてもいい」など
・逃げるのを保障することが大切だとしています。

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