■出所の際の所持金は8万円…翌月には3000円に

4月に網走刑務所を出所した際、西河被告の所持金は8万円ほどでした。

ところが、食費やパチンコ代に費やした結果、出所して1か月が経った頃には、所持金は3000円ほどしか残っていませんでした。

こうした状況の中で、西河被告は再び、金を盗む犯行を重ね、生活を送っていたとみられます。

■「人と接するのが苦手」…そして犯行に使う工具を購入

また、冒頭陳述では、西河被告が出所後ほどなくして、ある工具を入手していたことが、明らかにされました。

100円ショップで、犯行に使うことを目的に"マイナスドライバー"を購入していたのです。

出所後、なぜ仕事をせず、生活保護の申請などもしなかったかについて、西河被告は、検察側の被告人質問で、その理由を問われ、こう答えています。

西河栄治被告(51)
「人と接するのが苦手で、役所や面接が苦手。ついそこから逃げてしまった」


弁護側の被告人質問では「被害者に対し、本当に申し訳ないことをした」と反省の態度を示した西河被告。