今年5月、北海道北見市内のカレー店が荒らされ、現金が盗まれた事件で、常習的に窃盗を繰り返した罪に問われた、51歳の男の初公判が20日、札幌地裁で開かれました。

■服役中…刑務官の指導は"聞いているふり"

初公判の被告人質問で、裁判官から尋ねられた51歳の被告は、こう答えました。

西河栄治被告(51)
「自分はどうせ、またやるんだろうなと思っていたので、刑務官の指導も聞いているふり、受けているふりをしていた」

犯行先に侵入した西河栄治被告(51)の姿を捉えた防犯カメラ画像

神奈川県出身で、住所不定、無職の西河栄治被告、現在51歳です。

裁判で明らかになったのは、刑務所を出た後、生活を安定させることができず、窃盗を繰り返し、犯罪に手を染めていく男の実態でした。

■4月に網走刑務所を出所して…再び犯行を重ねる

今年5月、北見市内のカレー店に侵入し、現金約6万円を盗んだほか、札幌市内のサンドイッチ店から現金約10万円を盗むなど、西河被告は、常習的に窃盗を繰り返した罪に問われています。

20日の初公判で、西河被告は「間違いありません」と起訴内容を認めました。

西河被告が現金6万円を盗んだカレー店(5月・北海道北見市)

検察は、冒頭陳述の中で、西河被告は中学を卒業した後、職を転々としながら、盗みを繰り返し、窃盗などの前科が、複数あったことを指摘しました。

今回の裁判で問われている罪は、今年4月、西河被告が網走刑務所を出所した後、ネットカフェに寝泊まりする生活を送る中で、再び起こしたとされる事件です。