南海トラフ地震臨時情報の巨大地震注意が発表されて1週間。国は臨時情報に伴う「特別な注意」の呼びかけは終了しました。

一方、臨時情報の制度作りにかかわった、名古屋大学の福和伸夫名誉教授は、国の呼びかけが終わったとしても、地震への備えは引き続き必要だと話します。
(福和伸夫 名古屋大学名誉教授)
「『巨大地震注意』という状況は、今も変わっていません。徐々に南海トラフ地震が近づいているのは確かですから、従前どおり注意しながらしっかりと地震対策をした上で通常通りの生活を送っていただきたいと思います」

そして、今回の「臨時情報」の効果については…
(福和伸夫 名古屋大学名誉教授)
「非常に多くの方々が南海トラフ地震の問題を真剣に考えられるようになった、という意味では大変効果はあったと思います。多少スーパーマーケットとか行くと売り切れの物も多かったんですが、これは否定的に考えるのではなくてそれぞれのご自宅で少しずつ防災対策が進んだんだという風に思っておけばいいのではないかと思います」
国民の間で防災意識が少し高まったともいえるこの1週間。今後必要なことは。
(福和伸夫 名古屋大学名誉教授)
「例えばやや古い家にお住まいの方は、この機会に(自治体にお願いをして)耐震診断の申し込みをし、もしも建物の安全性が低ければ、是非耐震補強をしていただきたいと思います。また、少し危険な場所に(お住まいの方で賃貸住宅に)お住まいの方であれば、どこかで引っ越しの機会があれば、少しでも津波危険度が低いところに引っ越すという事をお考えいただければと思います」

「地震は必ず来るものです。自らの命は自ら守り、そして家族や職場もみんなで守り合っていく。そういったことが基本であるという事に今回の機会で気付いて頂ければと思います」