ソ連兵の暴虐 それでも子ども守った母
満州を占領したソ連兵は、暴虐の限りを尽くしたといいます。
遠藤さん「お前ちょっと来いと、お母さんは赤ちゃんを抱っこして行けば何もしないだろうなと思って連れて、十軒長屋があって6軒と4軒離れたところにあって、その一番離れたところに連れていかれて、帰ってきたときはあの当時は着物だったから帯はほどかれている。泣きながらお母さんが帰ってきて、みんな分かっちゃって、何されたか。それで済まない、次はまた来てお前だお前だって言われて」
取り残された遠藤さんたちは、誰にも助けを求めることができませんでした。その後、命からがら官舎を逃げ出しましたが、お金も頼る場所もなく苦しむ母の姿が、今でも脳裏に焼き付いています。
遠藤さん「市場の中を通っていくと、手を引っ張る、子どもの手を。売れって子どもを。中国人が子どもの手を引っ張って、売れと。妹は手を引っ張られて、それを母親が引っ張り返して来るような状態」