日向灘を震源とする地震に伴い、初めて発表された南海トラフ地震臨時情報。「巨大地震注意」とはどのような防災情報なのか?専門家に聞きました。

今回の地震は南海トラフ地震の想定震源域内で発生。気象庁の評価検討会では地震の正確な規模を示すモーメントマグニチュードが7.0の「一部割れ」と判断し、「巨大地震注意」を発表しました。

南海トラフ地震評価検討会 平田直会長

南海トラフ地震評価検討会 平田直会長:
「すでに被害は出ていますが、それよりも大きな地震が起きる可能性が普段よりも高くなったことは十分にご注意いただきたい」

初めて発表された南海トラフ地震臨時情報。認知度の低さが課題と言われています。

(街の人)「準備しておくべき道具も準備していないものもあるので、準備しないといけないな」「自分で自分の身を守るしかないですね」

「巨大地震注意」では南海トラフ地震が発生する確率が相対的に高まった一方、冷静な行動も求められます。過去の事例をもとにした場合、1週間以内にマグニチュード8クラス以上の地震が発生する確率はおよそ0.4パーセントで、この数字を正しく理解することが必要です。

南海トラフ地震評価検討会 平田直会長:
「地震学的には数倍高くなったことは極めて高い確率ですが、数百回に1回くらいの出来事です。これまで通り十分に地震への備えを確認していただきたい」

ただ、実際に南海トラフ巨大地震が発生した場合、大分県内の最大震度は6強、最大13.5メートルの津波が押し寄せると想定されています。県内の最大死者数はおよそ2万人と想定されていますが、早期避難ができれば597人まで減少できる可能性もあります。

この1週間は日常の社会経済活動を継続し、自治体からの情報に注意しつつ、地震への備えを再確認することが重要です。