「息子が亡くなって四十九日の4日後に全国大会が始まりました。名前が印刷されたゼッケンだけが自宅に届き、全国大会用に新調した道着に袖を通すことはできませんでした」

「楽しいはずの部活がきっかけとなり、生きることを諦めてしまったという事実にただ絶望の毎日です。息子を失った日から私たち家族には、周りの“当たり前”が一生来ません」

閉廷後に取材に応じた遺族(7日)


訴状によると当時の顧問は、この問題以前にも指導した部活生が不登校になるなど、複数の事案を起こしていたにも関わらず、学校で詳しく調査するといった適切な対処がなかったと指摘されている。

遺族は、過去の事案があった際に対処していれば自殺は阻止できたとして、当時の校長らの安全配慮義務違反も問うている。

母親は、「息子の将来を奪った責任を取ってほしい」と当時の顧問の責任を指摘し、最後に法廷でこう訴えた。

遺族が意見陳述した那覇地裁(7日)


▽母親
「理不尽な暴言や叱責やパワハラでは何一つ育たないこと、それらは教育でも指導でもないということをすべての人に分かってほしいです」

「子どもたちの大切な命や将来が誰にも奪われることなく、これ以上学校や部活で苦しまないでほしい」