数えきれないほど少年の元へ駆けつけ…

中でも15年ほど前、交通事故を起こし保護観察となった1人の少年は、特に印象に残っているといいます。

「お母さん思いの優しい人だったんですが、環境に流されるといいますか。仕事も1か月行けたかなと思ったら『おばちゃん辞めた』と。今思い出しても、本当に数えきれないぐらい、夜中に駆けつけたこともあります」

更生に向け励まし続けたものの、再び事件を起こし、少年院へ入ることに…。

「本当に辛くて、もう保護司を辞めようと、自分の能力のなさにそう思ったんですけれど、保護司の仲間、観察官さんに助けられて、もう一度信頼関係を構築しようと思いました」

その後、少年は渡邉さんのサポートを受けながら更生し、今では従業員を雇いながら自営業を営んでいるとといいます。