新たな新潟の銘菓が誕生するかもしれません。経営を学ぶ新潟市の大学生が7月
30日、新たなスイーツを考案し、有名菓子店の担当者にプレゼンしました。
この取り組みは、新潟市中央区の開志専門職大学の授業の一環で行われたもので、県内各地に菜菓亭を展開する「いえい」や、コーヒーの加工・販売を手掛ける「鈴木コーヒー」など、県内に本社を置く企業6社が協力しています。
大学では、学生のうちから、社会人としての心構えやスキル、課題解決力を身に付けてもらおうと、企業に出向いて生のビジネスを体験する実務実習が600時間、必修になっています。今回の授業もその1つで、今年5月に、それぞれの企業から、「新潟の特産品を使った新商品の企画」や「新たな土産の開発」「次代を担う新名物」といった“宿題”が出されていました。そのお題に挑むのは、事業創造学部の2年生約40人、2か月にわたって、新しい商品企画や販売促進戦略を練ってきました。この日は、そのアイディアと企画にかける熱量を企業の担当者に直接、ぶつけました。

「新潟特産のル・レクチェを使ったジュース」や「錦鯉が泳いでいる様子を再現した寒天ゼリー」「笹団子とマカロンをかけ合わせたスイーツ」等々、学生からは39のアイディアが披露されました。斬新なアイディアの数々に、企業の担当者からは、「ネーミングやコンセプトが素晴らしい」とか「商品化すれば売れる」といった前向きな反応が多く見られました。

中には、大人の飲み物というイメージが強いコーヒーを使って、子どもでも楽しめるカフェラテ風味のカステラといった提案もあり、鈴木コーヒーの佐藤俊輔社長は「子供向けの商品開発は全くしたことがなかったので、目から鱗でした」と学生の柔軟な発想に驚いていました。「売れるか」「製造可能か」「企画として面白いか」の3つのポイントから、厳正な審査が行われた結果、合計で15の企画が企業側に採用されました。このうち、最高賞の学部長賞には、枕草子をモチーフにした錦玉羹「はるはあけぼの」が選ばれました。
このアイディアを考えた渡邉心優さんは「資料をこだわって作ったので、嬉しかったです。自分が考えたものを企業がフィードバックしてくれるのは貴重な体験でした」と話していました。今回、選ばれた15のアイディアは今後、商品化できるかどうか、試作を重ねていくということですが、新潟の新しい銘菓として、店頭に並ぶものも誕生するかもしれません。














