支援を受ける家庭では…

そんな支援を受けるお宅を訪ねました。

50代女性
「なるべく食費がかからないようにしています」

都内で暮らす女性は、シングルマザーとして、長女(小6)と長男(小2)を育てる一方、入院中の80代の母親の面倒を見ています。

病院職員として、手取り収入は20万円ほど。4人の生活を支えるのは容易ではありません。

50代女性
「この子たちの先の人生を良くしてあげたいから頑張ってるんですけど…」

子どもたちが家にいる夏休み。物価高が進む中、食費や光熱費はかさみ、到底、旅行に出かける余裕はないといいます。

広がる“体験格差”…

そうした旅行など、子どもの体験の大切さを物語るデータがあります。

文科省が2万人以上の子どもを追跡調査した結果、小学校時代のキャンプやスポーツ観戦、音楽鑑賞などの体験が、自尊心の向上や、精神的な回復力に影響を及ぼすことが分かっています。

そのため、親の経済力によって、子どもたちの体験が左右される、いわゆる「体験格差」が今、問題となっているのです。

50代女性
「ひとり親だと、いろんな体験をさせてあげられないところもあるんですが、私が仕事をしている現場を見せてあげるとか、社会に役立つための体験を沢山させてはいるつもりです」

長女
「いろいろと迷惑かけてきちゃったから、その分の恩返しできるように…」