キエフ・バレエで副芸術監督を務める日本人

 その中にひとりの日本人男性がいました。「キエフ・バレエ」で副芸術監督を務める寺田宜弘さん(46)です。
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 寺田さんは11歳でウクライナの国立バレエ学校に留学。その後、バレエ団のダンサーや副芸術監督をしてウクライナでの暮らしは35年に及んでいました。
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 ウクライナ侵攻後、ドイツに避難していた寺田さんのもとには、避難した団員らから「バレエを続けたい」と悲痛な思いが届けられたといいます。

 (ウクライナ国立バレエ団・副芸術監督 寺田宜弘さん)
 「私の生徒たちから連絡があって『先生、サポートしてほしい』と。朝の8時から夜中の2時ごろまで、そういうことが3月・4月ずっと続いていたんですね。お世話になった国、芸術をサポートするのがいまの私の大きな役目」

 軍事侵攻後初の海外公演となる日本での公演が決まりました。寺田さんは各国に避難しているダンサーに参加を呼びかけました。しかしダンサーが本当に来日できるのか当日まで不安でした。