“廃棄される化粧品”を生かす女性ねぶた師 『海』テーマに環境に配慮

2人目は、今年制作2年目のねぶた師・塚本利佳(つかもと・りか)さんです。

2年目の大型ねぶたは、『青森山田学園』『宮本武蔵と巨鯨』です。

~青森ねぶた祭実行委員会ホームページより~ ※一部抜粋
江戸時代初期の剣客 ・宮本武蔵。
彼は諸国を巡り剣術の腕を磨く中、肥前の国の海上で大きな鯨を退治したという伝説があります。
そして、その伝説をもとにして描かれた 1 枚の浮世絵があるのをご存じでしょうか? 荒れ狂う波と巨鯨、その鯨の背に乗る宮本武蔵は自信に満ち溢れており、凛とした佇まいが描かれた作品です。
古来より鯨は富をもたらす神 “えびす様”の化身であると信じられていました。人々は浜辺に打ち寄せられた鯨を食し、皮や骨、ひげで生活用品を作るなど、全てを余すことなく利用してきました。

ねぶた師 塚本利佳さん
海をテーマに『青』をメインで使って制作しました。大きい鯨を躍動感あふれるようにつくりました。たくさん海の生物を配置したので、表情とか、ちょっとリアルなところとかを見てほしいです」

実は、塚本さんは廃棄される化粧品を加工してねぶたに色付けしています。もちろん、この青もそうです。
完成したねぶたを車輪のついた土台に載せる『台上げ』の際には、「青がすごくきれいに出たのですごくよかったです」と話していました。

『海』というテーマには、塚本さんの願いが込められています。

ねぶた師 塚本利佳さん
「こういうねぶたをきっかけに、少しでもきれいな海が戻ってくれればいいなっていう願いを込めてつくりました」