旧統一教会の元2世信者の女性が野党の会合で被害者の救済を訴えました。「アルバイトで稼いだお金を全て両親に没収され、献金に回された」「小学校の卒業アルバムを買ってもらえなかった」などと、生活の実態も証言しています。

■「卒業アルバム買えなかった」「バイト代も献金に…」元2世信者が語る高額献金の実態

旧統一教会の元2世信者
「親が高額な献金をしていたせいで、生まれたころから貧しい家庭環境で育ち、学生時代もそれを理由に長期にわたりいじめを受けていた」

こう語ったのは、6年ほど前に旧統一教会を脱会した元信者の女性。両親は三重県にある教会の幹部を務めました。いわゆる“宗教2世”です。



旧統一教会の元2世信者
「1万円する(小学校の)卒業アルバムを買ってもらえなかった。先生方が話し合って1人ずつ職員室に(取りに)行くという形で、卒業アルバムをもらえない自分が恥ずかしい思いをしないよう対応してくれた」

高額献金による貧しい生活は、その後も続いたといいます。

旧統一教会の元2世信者
「高校生からバイトを始めたが、全て親に『生活に困っているから』という理由でとられてきた。高校を卒業したあと月10万円ほどの給与も生活費という建前で、実際には献金に費やすためにすべて親に没収されるという状況」

さらに、政治との関係については…

旧統一教会の元2世信者
「教会から出馬した議員の選挙活動を手伝ったり、ウグイス嬢をしていた。政治と宗教、統一教会が一つにならなければならないとか、政界に統一教会の原理(教義)を知っている人を送り込んで」

女性は、家族や教会員が三重県の自民党・小林貴虎県議の選挙を手伝ったと証言。その小林氏は、JNNの取材に対し女性の証言を否定しています。



今回証言した理由について、元信者の女性はこう強調しました。

旧統一教会の元2世信者
「統一教会の被害をなくし、被害者を救済するには今しかできないと思っている。被害者を救い、新しい被害者が今後出ないような法律や制度を作っていただきたい」