〇公費解体が進む 慣れ親しんだ我が家から思い出の品
7月に入り、梅雨の雨や余震などで新たに倒壊する家屋や倉庫の話が続くなか、町野町でも被害の大きかった中心部の粟蔵を中心に公費解体が進みはじめました。

私、藤本の実家も、7月4日より解体がはじまり、2週間後の7月18日に解体が完了しました。
解体の過程を両親が記録して毎日送ってくれたため、少しずつ気持ちに整理をつけながら実家とのお別れの時間をいただけたように思います。
母の成人式や訪問着など思い出の着物や、祖父や父の着物などをリメイクしてもらったウサギのぬいぐるみ、長年飾られていた鷲などの置物、祭りの時に活躍していたお猪口と徳利、銅壺(どうこ)、輪島塗の表札などが倒壊家屋か救出され、またひとつ思い出が手元に戻ってきました。

父は自分の名前の書かれた表札を、大事そうに持ってずっと眺めていました。
父が小さい頃に建て替えた生家であり、私自身も2歳からずっと住んでいた家は、2007年の能登半島地震でその半分を、今回の能登半島地震で残りのすべてを失いましたが、再建に向けてまたひとつずつ新しい思い出を作って行くことが出来たらと考えております。
