子ども食堂「夏休みもやっていますか?というお問い合わせも多いです」

名古屋市東区の子ども食堂「Qchan」。

平日は毎日夕方(17時~20時)、1人親や共働き世帯の子どもたちに食事を無料で提供している。ここに最近、親からの問い合わせが相次いだという。

子ども食堂を切り盛りする藤江由美子さん
「夏休みもやっていますか?というお問い合わせも多いですし、夏休みに入る前に、まだ来たことない方からの問い合わせも何件かありました。休み中どこかやっていないかと探してらっしゃっる方の問い合わせもあった」

ここは夏休みも休まず、午前中から受け入れていて宿題をしている子どもも。第二の家として安心して利用していると、子どもたち自身から話してくれた。
食材は地元企業や個人の寄付で何とか賄えているが、夏休みだからこそ、休むわけにはいかないという。

子ども食堂を切り盛りする藤江由美子さん
「ヘロヘロになったお母さんがここに来て、助かったと言ってくれる。ここに来たら栄養は大丈夫だと思ってもらえるそんな場所でありたい。夏休みも休まずみんなを待ちたい。」

しかし、多くの子ども食堂に食材を無償提供するフードバンクでは異変も起きている。愛知県北名古屋市にある「フードバンク愛知」。

“余剰品”として企業などから寄付された食料をおよそ400の子ども食材を配布しているが、その食材が不足しているのだ。

フードバンク愛知 魚住裕子さん
「多く見えるんですけど、このほとんどが災害備蓄なんです…」

倉庫には物がありますがこのほとんどが災害備蓄品。携帯トイレや乾パンなど子ども食堂とは関係ないものばかりだ。「少しでも楽しい夏休みに」と何とか食材を子どもたちに届けたい、でも配布する食材がない…どうしようもない「もどかしさ」で言葉に詰まる。

フードバンク愛知 魚住裕子さん
「企業も物価高騰の影響でで生産量を制限している。みんなが喜べる夏休みになればいいなと思っているんですけど…食品が入ってこない…」

大人にとっては不安が先立つ現代の夏休み。しかし、子どもたちの笑顔が最も輝く1か月半であることは、昔も今も変わらないことを願いたい。