障がい者施設で働く新人職員の日常

 では、障がい者施設での日常とはどういったものなのか。大阪府岸和田市の「山直ホーム」で4月から働き始めた新人職員、賀数将さん(22)を取材した。賀数さんは、弟に障がいがあることをきっかけに志したという。働き始めてまだ3か月ほどだが、すでに重要な戦力だ。

 (賀数さん)「1回座って。1回座って。なんで?トイレ?」
 (先輩職員)「嫌がる?」
 (賀数さん)「嫌がります。トイレかな?」

 座るよう促してもなかなか座らない利用者。トイレに誘導すると、すんなり座った。

 (賀数将さん)「落ち着かないときや座らないときはパンツに便がついていることが多くて、おしっこ終わったらすんなり座った感じです」
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 この施設では主に重い知的障がいのある26歳~63歳の入所者40人に対し、48人の職員が勤務している。人手不足で日中の活動が制限されることもある中で、新人も即戦力として現場で経験を積んでいる。

 部屋で音楽が流れていないことにいらだち、服を脱いで外に飛び出してしまう利用者も。

 (先輩職員)「先に部屋に戻ってもらうことが先決や」
 (賀数さん)「音楽流してきます」
 (先輩職員)「OK、よろしく」