被爆者の女性が詠みためてきた短歌が、8月、歌集として出版されることになりました。

被爆者 切明千枝子 さん
「歌集を出すなんてことは思ったこともなかったんですよ」

15歳のときに広島市南区皆実町で被爆した 切明千枝子 さん。亡くなった人たちへの思いや、生き残った後ろめたさを歌に詠み、その数は1500首を超えるそうです。そのうち歌集には500首が選ばれました。

切明千枝子 さん
「そのお一人おひとりのことが、これを読んだだけで思い出されてきて、また涙が出る。でも、その人たちのことを忘れてはいけないと思うんです。忘れるとまた同じことが繰り返される」

編者は、大学院生の 佐藤優 さん。3年前から切明さんの家に通ううちに、歌を世に出したいと切明さんを説得したそうです。

編者 佐藤優 さん
「もし、切明さんがいなくなってしまった後に、その歌っていうのはもう消えてしまう。それは絶対に避けたいというか」

歌集「ひろしまを想う」は、8月6日に発行されます。