「自動車」政策にも言及 日本企業にも今後影響が?

話が自身の政策に進む。訴えたのは、「アメリカを世界がかつて見たこともないような、偉大な国に導く」「アメリカを再び尊敬されるようにする」ということだ。

そして、「国民への誓い」と前置きして、「インフレを直ちに終わらせる。そしてエネルギーコストを引き下げる」と宣言した。また、外交問題については「ロシアやウクライナとの恐ろしい戦争、ガザ地区での戦争を終わらせる」と明確に言い放った。

トランプ氏は「自動車」についての自身の意見にも言及した。

バイデン政権は自動車の「EV=電気自動車」の普及を加速させる政策をとっているが、トランプ氏は「これを直ちにやめる」と話した。

トランプ氏が大統領になると、日本の自動車メーカーも含め、大きな影響が出てくることになる。今後の討論会などでの発言も、日本企業としては大きく注目する必要があるだろう。

「支持してくれた人もそうでない人も・・・」無党派層への呼びかけ

「無党派」を意識した発言も見られた。

「今夜、これまでに私を支持してくれた人も、そうでない人も。将来この先、私を支持してくれることを願います。この国の将来に大いに期待していただきたい」そう訴える場面もあった。

また、バイデン大統領への直接的な批判も避けていた。普段の演説では、不法移民問題で政権批判をする際に「バイデン移民犯罪だ」などと罵るが、そういう言い方は今回の演説では一切しなかった。無党派層の人もこの演説を聞いているということを意識したのではないか。

「バイデン政権」という言い方をせずに「現政権」という言い方で批判をし、「インフレ」や「不法移民問題」については「現政権が引き起こしたことだ」「自分が大統領に就任したら違うぞ」ということを明確に示していたのが印象的だった。