乳がんを患い、いまは自宅で療養しているピアニストを思って歌いました。
先日行なわれた岡山パリ祭に参加した、女性2人で組む高松市のシャンソンユニット。今回ステージに立ったのは歌手1人だけでした。歌に、そしてステージに込めた思いに迫りました。
7月14日、会場に響き渡るシャンソンの歌声。34年の歴史を誇る「岡山パリ祭」です。高松市在住のシャンソン歌手、蓮井Micaさんは、ある女性に歌で届けたい「思い」がありました。

国内の第一線で活躍するシャンソン歌手とともに、蓮井さんは「民衆の歌」を力強く歌いました。
この日、蓮井さんが身に着けていた帽子とネックレスは、その女性のものでした。

(蓮井Micaさん)
「『ケア帽子』と、これは昨年の岡山パリ祭のオーディションのときに『高橋ゆり子がつけていたネックレス』なので、一緒にいるつもりで」
持ち主は、去年まで同じステージに立っていた高松市のピアニスト・高橋ゆり子さん。2人は出会って4年になります。
あるコンサートで、高橋さんが演奏する「愛の讃歌」に惚れこんだ蓮井さん。「ぜひ、彼女とシャンソンユニットを組みたい」と声をかけ2人で「シャンソン20区」を結成しました。
高松市などでコンサートを行なってきた2人。そんな矢先、ピアニストの高橋さんに乳がんが見つかったのです。
(蓮井Micaさん)
「彼女が病気が分かったときから、『自分にどんなことがあっても歌い続けてほしい』『歌い手としての活動は絶対にやめないでほしい』って」