ペットボトル症候群の症状とは
ペットボトル症候群は、急性の糖尿病のような症状で、重症化するとこん睡状態におちいることもあります。ペットボトル症候群の症状とは?糖尿病が専門の新中須敦医師が解説してくれました。
(いづろ今村病院・糖尿病内科 新中須敦医師)
「ペットボトル症候群は、
▼のどがすごく乾く症状。
▼血糖が高くなり体から出そうとする多尿。
▼けん怠感、疲れてきやすいという症状。
▼腹痛やおう吐。
▼重症になると意識が落ちてこん睡状態になって救急車で運ばれる例もあります。」

「ペットボトル症候群というので、ペットボトルすべてという印象があるが、ペットボトルが問題ではなく、糖が入っているものが問題」
リスクが高まる飲み方とは?
砂糖が入った飲み物を1日1リットル以上飲んでいると発症リスクが高まるといわれるペットボトル症候群。WHO世界保健機関は、成人がとる1日の糖分摂取量を25グラム、角砂糖ではおよそ8個分と推奨しています。
代表的な飲み物を例に、どれほど糖分があるか見てみましょう。
▼水や麦茶には糖分は含まれていません。
▼500ミリリットルペットボトルの炭酸飲料水にはおよそ60グラム、角砂糖18個ほどが入っています。
▼ミルクティーでは角砂糖12個分。
▼スポーツドリンクにも角砂糖9個分。

ペットボトルを1本飲むだけでも1日の糖分摂取量の目安を超えてしまいます。
喉が乾いた状態で、砂糖の入ったスポーツドリンクやジュースを大量に摂取することで、血糖値が高くなり、ペットボトル症候群が引き起こされます。
(新中須医師)「血糖が高いと喉がすごく乾く。そこでまた糖入りのジュースを飲むと、さらに血糖があがり悪循環を生む。夏場は特に喉が渇いているというときはこまめな水分摂取、特に糖が入っていないものでとることが重要」
もちろん、スポーツドリンクやジュースを飲んではいけないということではありません。
(新中須医師)「飲み方を選ぶ必要はある。汗をかく前にスポーツ飲料をとるのはあり。でも1日1リットル以上取るとリスクは高くなるので、量に気を付けて」

身体に大事な水分補給。ただ何をどのくらい飲むのか意識することが必要です。