混戦のセ・リーグで首位争いを続ける広島カープ。週末は連日、貴重な一発が飛び出す試合になりました。

7月12日(金)広島 vs. ヤクルト(マツダスタジアム)

1位から4位までわずか1ゲーム差で迎えた12日(金)。4位のカープは、最下位のヤクルトと対戦しました。

初回、1点を先制されたカープは、その直後の1回ウラ、野間峻祥 と 上本崇司 の連打でランナー2塁・1塁のチャンスを作ります。

ここで打席が回ってきたのは、7月に入り、打撃で少し苦しんでいる4番・小園海斗 でした。外角いっぱいの球にしっかりアジャスト。3連打ですぐに同点に追いつきます。

RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
「さすがのバッティングを見せてくれましたし、先輩2人がいい流れをつくってくれました」

再びリードを許し、迎えた3回。2アウトながらランナー2塁のチャンスで打席にはまたも小園。粘った末に狙い澄ました一打。頼れる4番の2打席連続タイムリーで再び同点(3-3)に追いつきます。

天谷宗一郎 さん
「いや、本当にこの打席、粘って粘って、しかも外中心だったんですよね。ただ、内に突っ込んできたボールを思い切って引っ張ってくれました。ナイスバッティングでした」

一方、この日の先発は自身、1か月ぶりの勝利を目指す 床田寛樹 。チームの得点数、ホームラン数がいずれもリーグトップのヤクルト打線を相手に序盤は不安定だったものの、4回以降は立ち直ります。

5回、武岡龍世 に投じたパームが高目に抜け、レフトにはじき返されますが、これを上本が背走しながらナイスキャッチ。抜ければ長打という打球に球際の強さを発揮します。

天谷宗一郎 さん
「これは本当に難しいプレーです。後ろの打球ってすごく距離感をつかむのが難しいんですけども、一直線に落下点に行きましたから。本当に頼りになる選手です」

その後、2アウトとなり、ホームラン数リーグトップタイの 村上宗隆 との対戦。追い込んでからの勝負球は、力を込めた直球勝負。2イニング連続で三者凡退に抑えます。

その直後の5回ウラ、先頭バッターの 秋山翔吾 。

実況 石橋真 アナウンサー
「第5球を投げました。内角を打った。大きな当たりはライトスタンドに向かって飛んでゆく。ライトがバックしていく。どうか。入った、ホームラン!」

秋山の勝ち越しホームランで4試合ぶりに勝ち投手の権利を得た床田は、6回も三者凡退に抑え、この回でマウンドを降ります。

床田寛樹 6回 球数102 被安打4 奪三振4 失点3

天谷宗一郎 さん
「立ち上がりは状態が悪かったと思うんですけども、6回3失点としっかりゲームをつくるあたりはさすがだと思います」

1点リードのまま迎えた最終回、マウンドには当然、守護神の 栗林良吏 。2アウト・ランナー3塁のピンチを迎えますが、最後は踏ん張り内野ゴロに仕留め、ゲームセット。接戦を制したカープ、連敗を4で止めました。(広島 4-3 ヤクルト)