祝い事やイベントの場面で空に飛ばされる「バルーン」が今、ピンチを迎えています。
背景にあるのはヘリウムガス不足。ロシアによるウクライナ侵攻も影響していると言います。

鳥取県米子市にあるアートバルーン専門店。


土江諒 記者
「定番の浮くタイプのバルーンから、オムツケーキタイプのバルーン、そして生け花タイプのバルーンまでたくさんありますね」

誕生日や結婚式などイベントでよく使われるバルーン。
コロナ禍でイベント自体が激減し、売り上げはコロナ禍前の約6割まで落ち込みました。
今年はイベントも次第に復活してきましたが…。


土江諒 記者
「こちらの風船の中に入っているのが…ヘリウムガスです。このヘリウムガス、今値上がりしているんです」


バルーンを飛ばすために使われるヘリウムガス。
天然ガスを産出する際の副産物で、ほとんどが輸入です。そこに不安定な国際情勢が直撃しました。
日本産業・医療ガス協会によると、去年、アメリカでコンテナ輸送の混乱が続いたことで物流が滞り供給量が減少。
新たな産出国として期待されていたのがロシアでしたが、ウクライナ侵攻もあり、見通しが不透明になっているということです。


ART BALLOON Berry 武野陽子さん
「今年になってからヘリウムガスの供給がストップする時期もありました。なかなか価格も上がっていますし、思うように入ってこない時期もあります」

ヘリウムガスの価格は以前のおよそ2倍に。
そのためこの会社では、ヘリウムガスを使わないバルーンを多く取り揃えて対応しています。

ART BALLOON Berry 武野陽子さん
「こちらのバルーンのように、透明なバルーンにLEDを添わせたキラキラ光るバルーンが大人気です」