7月7日、七夕の夜。石丸伸二陣営の会場。小池氏に敗れはしたもののどこか高揚感につつまれていた。集まった300人ほどの支持者にとって石丸氏は長らく待ち望んだ彦星さまかのようだった。
石丸伸二氏「これまで選挙に縁がなかった方が今回投票に行かれたという動きはあったんだと思うので、そこは今回に限らず、これまでずっと願っていた願いが叶ったなというふうに感じます。政治再建というのは、誰か特定の個人が政治を変えるっていう話じゃなくて、政治ってのはあくまでもそこの住民、市民、都民、国民の意識でしかないので、その意識が少しでも変わってきたのであれば、それは自分にとってはものすごく大きな成果です。」
これはその夜、今回の都知事選で起きた「変化」について私が質問した際の石丸氏の答えだ。
単一の選挙としては日本最大の有権者数で争われる東京都知事選挙。
マンモス選挙のあり様を変えたインパクトは大きかった。石丸氏が起こした最大の変化、それは政治に高い関心があったわけではなく、これまで積極的に選挙に参加してこなかった人々を「その気にさせた」ことだろう。