教団の関連団体が17年前から『小学校で講座』も

 旧統一教会が関係する団体の活動は他にも私たちの身の回りに及んでいます。大阪府箕面市では、旧統一教会と関連する団体が17年前から小学校で科学実験の講座を開いていたことがわかっています。市の教育委員会によりますと、団体は大阪大学の非公認サークル「阪大CARP」とみられるということですが、個人名で申請されていて旧統一教会との関係をうかがわせる情報はなかったとしています。阪大CARPのホームページには今回の講座のものとみられる投稿がありました。

 【阪大CARPのHPより】
 「本日は1学期 第5回目のおもしろ科学実験を行ってきました!!」

阪大CARPに詳しい教授「多くは親が旧統一教会に信仰をもっている2世3世の学生」

 カルト問題の専門家で阪大CARPに詳しい大阪大学・キャンパスライフ健康支援センターの太刀掛俊之教授。2011年ごろ、学生支援の担当として「阪大CARP」のメンバーと話す機会があり、その際に「小学校で科学実験をする」と聞いたと言います。

 (大阪大学 太刀掛俊之教授)
 「実態を隠して活動することの問題点については、今回の報道で取り上げられている団体のメンバーの一部には伝えたことがあります。その際には『小学校側にはきちんと伝えます』と返事をもらったと記憶しております」

 CARPは、ボランティア活動などを目的とした学生主体の団体とみられ、大阪大学の他にも存在が確認されています。学内で正体を隠して学生を勧誘するなどの活動が度々問題視されてきました。太刀掛教授はCARPと旧統一教会には深いつながりがあるとみています。その一方で大学として非公認団体の活動を規制することは難しいといいます。

 (大阪大学 太刀掛俊之教授)
 「多くは親御さんが(旧統一教会に)信仰をもっていらっしゃる2世3世の学生だと。親団体(旧統一教会)からスタッフが派遣されて助言や指導をされているのではないかというふうに推測しています。信仰する自由・信仰しない自由は前提の上で、大学としては、実体を隠したり嘘をついて勧誘したりすることは認められないという姿勢で、この問題に取り組んでいます」

 箕面市は今後、旧統一教会関連の団体について講座への参加を認めないよう校長会やPTAに通達する方針です。