「肖像が右を見たり、左を見たり」 紙幣への採用は世界初

小笠原亘キャスター:
7月3日に発行された新紙幣についてお伝えします。

ホラン千秋キャスター:
ホログラムもあれば、透かしもありますね。全てが新鮮です。

新一万円札を少し傾けると、ホログラムに映る渋沢栄一の肖像も動いて見えます。

井上貴博キャスター:
従来の紙幣より、少しカラフルな印象を受けます。

小笠原キャスター:
今回の肖像の人物に関してです。

千円札は、“近代日本医学の父”・北里柴三郎(きたさと・しばさぶろう)です。細菌学者でもあり、破傷風の治療法を開発した人物です。熊本県出身です。

五千円札は、女子高等教育に尽力した、津田梅子(つだ・うめこ)です。日本最初の女子留学生として渡米。現在の津田塾大学を創設した人物です。東京都出身です。

一万円札は、“日本近代社会の創造者”・渋沢栄一(しぶさわ・えいいち)です。東京証券取引所などを設立した人物です。埼玉県深谷市出身です。

今回は20年ぶりの新紙幣発行ですが、偽造防止の最新技術がとにかくすごいです。

国立印刷局HPによると、主に三種類あるそうです。

一つ目は3Dホログラムです。銀行券への採用は世界で初めての技術で、3Dで表現された肖像が回転します。紙幣を傾けると、ホログラムに映る肖像が右を見たり、左を見たり、と動いて見えます。

二つ目は、高精細すき入れです。透かしのことですが、精細の上の「高精細」になりました。透かし部分の肖像の周りにも細かい模様が施されています。

井上キャスター:
世界中に紙幣がありますが、この技術は日本の匠の技で、日本にしかないということですよね。

三つ目は、マイクロ文字です。「NIPPONGINKO」(日本銀行)とアルファベットで入っていますが、カラーコピー機などで再現が困難になっています。千円札では2桁目の上付近に、五千円札では5の文字の左上付近に、一万円札では1の文字の右上付近にあります。