ラーメン店の券売機 どうする?

東京・大田区にある「つけ麺 燕武」では、店主が仕込み作業をする傍らで、新紙幣に対応できるよう券売機の更新作業が行われていました。

日本自動販売システム機械工業会によると、新紙幣に対応する飲食店の券売機はまだ5割程度にとどまっています。

業者への更新依頼も集中していて、この店では3週間ほど前に業者へ依頼し、ギリギリで作業をしてもらえたといいます。

つけ麺 燕武 原彰宏 店主
「明日なので間に合ってよかったなと。明日、新札を持ってくる人がいるかどうかはわからないけど、お金を入れたときにちゃんと対応するかなという不安はあります」

駆け込みで更新作業を済ませた店がある一方で、東京・葛飾区のラーメン店「豪麺MARUKO」では…

豪麺MARUKO 西谷寛店長
券売機を交換しなきゃいけない。別で対応みたいな感じですね」

使っている券売機が古いため、新紙幣に対応する券売機を新たに購入する必要があるといいます。その金額は…

豪麺MARUKO 西谷寛店長
「ピンキリですけど、50万~100万超えじゃないですか?1か月の売り上げに対して40%引かれます。そこから人件費を引いて残るのって大したことないんですよ。(100万円)取り返すには結構時間かかる」

この店ではしばらくの間、客が持ってきた新紙幣は店が用意した旧紙幣と交換し、券売機で食券を買ってもらうように対応していくそうです。

豪麺MARUKO 西谷寛店長
「誰が得するんですか、新紙幣にして。損する人の方が多い んじゃないですか

“新紙幣”詐欺に注意 警察が注意呼びかけ

一方で、新たな詐欺被害にも注意が必要です。

長野県松本市では、警察が注意を呼びかけました。

松本警察署 生活安全第一課 市川幸誠課長
「既に全国では新紙幣に便乗した詐欺被害が発生している」

警視庁によると、都内では2024年3月から6月までの間に金融機関の職員を装った人物が80代から90代の高齢者4人に、「古いお札は使えないので、新紙幣に交換する必要があります」などとうその電話をかけて、その後、自宅を訪ねてきたといいます。

4人は合わせておよそ1500万円をだまし取られたということです。

警察は各地で注意を呼びかけています。