晴れて取材許可を得た私は、TBSに残された報道フィルムと現在の彼女たちの姿をカットバックさせることで、その生き様を『フォレスト・ガンプ』のような形で物語化できないと試みる。それが、拙作『方舟にのって~イエスの方舟45年目の真実~』である。

ちなみにたけしは『フォレスト・ガンプ』が嫌いらしい。説明が多すぎるから。北野映画における省略の美学に強く惹かれながら、拙作では彼女たちの人生と生活をナレーションとテロップでしっかり説明している。これは、世間からの誤解を生まないようにするための彼女たちへの誠意か、はたまたテレビ屋の性なのか…是非劇場で目撃していただきたい。

また、たけしが出演したドラマ『イエスの方舟』では、騒動前夜の千石の生涯と家出した女性たちと向き合う真摯な姿が描かれている。拙作ではあまり描かれていないストーリーなので、是非この名作ドラマも併せて観ていただきたい。と言ったものの、配信もなければDVDもなく、どうやらVHSリリースのみとのこと。バカヤロー!