2年後に迎える歴史的転換点
おそらく2年後の2026年、気象庁や国土交通省等が発表する〈気象に関する防災情報〉は歴史的な転換点を迎えるのではないか。
決して大げさではなく、検討会の議論に参加してきた“当事者”として、そして、長く気象庁を担当してきた記者として、筆者はそう強く感じている。
報告書公表を取り上げた新聞記事やテレビのニュースなどを見ると、「『危険警報』新設」がわかりやすく見出しにもなりやすいので目立つが、ポイントはそれだけではない。
「複雑でわかりにくい」が、本当に「シンプルでわかりやすい」に変貌するのか。情報の受け手の立場に立った改善が実際に行われるのか。名称が変更されたり、無くなったりする情報はどれか。検討会では具体的にどれほど白熱した議論が行われたのか…
すべてを紹介することはできないが、筆者が重要と考える幾つかのポイントを、3回に分けてできるだけ詳しく記そうと思う。
