ギャンブル以外の楽しみを見つけ 人と喜びを共有する

薬物やアルコール、ギャンブルなどの依存問題を抱える人の支援をしているNPO法人 長崎ダルクの回復施設「グラフ・ながさき」では、ギャンブル等依存症の当事者が共同生活を送りながら回復に向けたプログラムに参加しています。

長崎ダルク法人代表理事 中川賀雅さん:
「自分にとって今日一日ギャンブルをやらないで良い生活を送るためにはどういう生活が必要か、何を大事に思うのかっていうことを共同生活やプログラムをやりながらご自身が発見していくっていうのがすごく大事なことだと思いますね」

長崎ダルクでは回復プログラムの一環で、バーベキューや釣り、誕生日会などを行っています。みんなで協力し人と喜びを共有することの大切さを感じることで、生活の中でギャンブル以外の楽しみを見つけてもらうのが目的です。

当事者には自分の状況や状態を言葉にするのが苦手な人も少なくありません。そのためまずはグループミーティングで自身を見つめ直す機会を設けています。

長崎ダルク 中野朋子さん:
「やったーって思った瞬間を聞いてみましょうか」

当事者:「釣り。釣りの才能があった」
中野さん:「釣りね。大きい魚が釣れた」

当事者:「タクシー会社に就職するんですけど、どうしても二種免許がいるじゃないですか。一発で受かったときは自信がつきました」
中野さん:「二種免許の話もそうだけど(自分が)やろうと決めてそれをやり遂げると自信がつくそうなんです」

中川さん:
「グループミーティングとか当事者研究に参加していくうちに『それだけじゃない、もっと深い問題が自分の中にあったんだ』と(気づく)。その問題は果たして《自分の中で解決できるもの》なのか、それともその問題を受け入れて《生き方というか捉え方を変えていく必要があるのか》っていうことを自分の中で精査していくことが、ここで費やす時間にはもっとも必要」

入居者の中には《仲間との活動》を通して気持ちに変化が現れた人もいます。